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腰痛に温泉 〜やっぱり温泉は気持ちいい  〜

寒い時期、我々腰痛もちは、あったか〜い温泉につかると「心も体」も癒されますね。

ここでは、温泉を利用した腰痛の緩和、予防について、効能面禁忌症(温泉に入る事によって悪影響がある病気や症状)、安全で効果的な温泉の正しい入り方などを紹介します。

また、おすすめの温泉地として、環境省が指定する「国民保養温泉地」、及び、温泉療法医がおすすめする「名湯百選)」を中心にご紹介致します。

温泉大国日本、もう一度温泉の効能を見直してみるのもいいかもしれませんね。

 

温泉療法における効能の仕組み 〜腰痛には?〜

日本には古くから「湯治」という習慣があり、又、現在では、予防医学としての観点からも色々な温泉地で様々な取り組みが行われています。

これら、温泉療法においての効能の仕組みには、下記のような効果があげられます。

  • 温泉に含まれるナトリウムやイオンなどの温泉成分が体内に作用する事による科学的効果。
  • 「水圧・浮力・温熱」の物理的効果。
  • 日常生活と異なる温泉地・大きな浴場に出かけ、のんびり過ごす事でリラックスできるなどの環境的効果。

温泉(イメージ)

上記のような効能の仕組みがあげられるのですが、「腰痛」に関しては、「水圧(マッサージ効果)・浮力(浮力によって、筋肉や関節が動かしやすくなり体の動きを助ける)・温熱(血行促進・新陳代謝促進)」の物理的効果に期待がもてます。

 

療養泉の一般的適応症(浴用)   環境庁自然保護局長通知(昭和57年環自施第227号)

  • 神経痛
  • 筋肉痛
  • 関節痛
  • 五十肩
  • 運動麻痺
  • 関節のこわばり
  • うちみ
  • くじき
  • 慢性消化器病
  • 痔疾
  • 冷え性
  • 病後回復期
  • 健康増進

 

温泉療法の注意 〜気になる病気や症状がある方〜

温泉には禁忌症がある温泉には、禁忌症(温泉に入る事によって悪影響がある病気や症状)があります。

厳密には、温泉療法を行う場合、主治医や一部の専門医(温泉療法医)の指導のもと行う事が望ましいのですが、温泉の脱衣所等には、泉質等を表示してある掲示物に、「適応症」とともに「禁忌症」が表示されています。

気になる病気や症状がある方は、温泉に入る際、上記、温泉内の掲示物を参照したり、温泉の方に聞いておくようにして下さい。

又、飲泉を行う場合も、許可が出ているか確認しましょう。

 

温泉の一般的禁忌症(浴用)

  • 風邪など、急性疾患(特に熱があるもの)
  • 急性伝染病
  • 活動性の結核
  • 悪性腫瘍
  • 重い心臓病
  • 呼吸不全
  • 関節リウマチの病状進行期
  • 糖尿病の重症なもの
  • 発病後間もない脳卒中、胃・十二指腸潰瘍
  • 腎不全
  • 終結性疾患
  • 高度の貧血
  • その他一般に病勢進行中の疾患
  • 妊娠中(特に初期と末期)
  • がん、白血病、肉腫
  • 高血圧、動脈硬化の重症なもの
  • 心臓病、腎臓病の重症なもの
  • 大血管の動脈瘤

 

又、高齢者の場合は、高温浴を避けるなどや、皮膚、粘膜の過敏な人特に光線過敏症の人、高齢者の皮膚乾燥症など、泉質によっても禁忌症があります。

禁忌症(泉質別)   環境庁自然保護局長通知(昭和57年環自施第227号)

泉質

浴用

飲用

塩化物泉・炭酸水素塩泉

一般的禁忌症に順ずる

腎臓病、高血圧症その他一般的にむくみのあるもの、甲状腺機能亢進症のときはヨウ素を含有する温泉を禁忌とする

硫酸塩泉
(鉄−硫酸塩泉及びアルミニウム硫酸塩泉を除く)

一般的禁忌症に順ずる

下痢の時、ナトリウム−硫酸塩泉は塩化物泉に準ずる。

二酸化炭素泉

一般的禁忌症に順ずる

下痢の時

硫黄泉・ 酸性泉

皮膚、粘膜の過敏な人、特に光線過敏症の人
(硫化水素型)高齢者の皮膚乾燥症

下痢の時(硫黄泉)

 

正しい温泉の入り方 〜安全で効果的な入り方とは?〜

正しい温泉の入り方「温泉地は、心と体を治す」という言葉があるのですが、間違った入り方をすると、「湯あたり」をしたり、場合によっては、「脳梗塞」や「心筋梗塞」など、体に良くない事にもなりかねないので注意が必要です。

特に、早朝は心筋梗塞や脳梗塞に注意が必要。さらに、冬の心筋梗塞で心停止は、夏の5割り増しという調査結果も出ています。

安全かつ効果的な入浴にする為にも、正しい温泉の入り方を覚えておきましょう。


 

ポイント1 入浴前。

  • 30分以上の休憩をとる。
  • 空腹時(貧血状態になりやすい)・食後(消化不良を起こしやすい)・飲酒後は入浴しない。
  • 入浴前後、コップ1杯の水を飲む。(水分補給)(心筋梗塞の予防にも。)
  • 早朝の入浴を避ける。(心筋梗塞や脳梗塞の発症は、1日のうち早朝が最も多いことが報告されています。)
  • 入浴前にアルコールは飲まない。

ポイント2 湯船に入る前に「かけ湯」を! 〜血圧の急上昇を防ぐ〜

いきなり湯船に入ると、血圧が急上昇して危険です。

体を湯船の温度や温泉成分に慣らすために、「心臓から遠い順に」 足首→膝→腰→手首→腕→肩→胸の順で、「かけ湯」を、念入りに行いましょう。

「かけ湯」は、湯船に入る前に汚れを落とすこと(マナー)としても大切です。

なお、体を洗うのは、湯船で温まってからが効果的。これは、古い角質をやわらかくし、毛穴も開いて汚れが浮き上がりやすくなる為です。

(お化粧をしている人は、毛穴を開かせるためにも、かけ湯の段階でお化粧をおとしておくと、美肌にも効果的です。)


ポイント3 まずは、「半身浴」。 〜体を慣らす〜

温度や水圧などの急激な負担を減らすためにも、「静かに湯船に入り(特に、42℃以上の高温浴に注意)」、「半身浴」で体を慣らします。


ポイント4 入浴時間はほどほどに。 〜小刻みに1日3回まで〜

度を越した入浴は良いものではありません。(長湯は湯冷めの原因にも。)

  • 基本的には、「15分〜20分」(年齢・体調により短くする。)
  • 「汗ばんできたら出る」→「休む」→「入る」を、2〜3回繰り返すのがベスト。
  • ほどほど5分→じっくり8分→さっと3分 を、目安にしても良いでしょう。
  • 入浴間隔は、4〜6時間あける。

ポイント5 手足を動かす。 〜湯船の中で、マッサージやストレッチ〜

2度目の入浴では、筋肉や関節が和らいでいるので、手足や腰を動かすなど、ストレッチやマッサージを行うのも良いでしょう。

ただし、他の人に迷惑がかかるような動きはしないように・・・


ポイント6 浴後のシャワーは浴びない。 〜温泉成分を有効に〜

刺激の強い泉質や、体質・過敏肌などの状態などにもよりますが、温泉の薬効成分を有効に活用するためにも、浴後にシャワーを浴びたり、水道のお湯をかぶったりしないようにします。これは、せっかくの温泉薬効成分を流してしまわない為にです。

体を拭くのも、水滴をタオルでおさえる程度にするのがベストです。


ポイント7 「水分補給」をする。

発汗により、体内の水分が少なくなって血液粘度が上昇するので、ぬるま湯やスポーツドリンクなどで水分を補給しましょう。

飲泉(許可がでているか確認)が可能であれば、温泉水を飲んでミネラル分を補給するのもよいでしょう。


ポイント8 ゆっくり休む 〜少なくとも30分以上の休憩を〜

例えば、20分間、40℃のお湯に入ると約200キロカロリーを消費します。

このように、入浴はエネルギーを消費するだけでなく、又、血圧の変動もあるわけですから、湯冷めをしないように気をつけながら、少なくとも30分以上は、ゆっくりと休憩をとりましょう。

 

泉質について 〜腰痛の改善に期待できる泉質は?〜

こと「腰痛」に関しては、単純温泉〜単純二酸化炭素泉・重炭酸土類泉・重曹泉・塩化物泉・硫酸塩泉・含鉄泉・硫黄泉・酸性泉・放射能泉などで、入浴により症状の改善が期待できるようです。

その中でも、単純温泉(単純温泉・アルカリ性単純温泉)/塩化物泉(ナトリウム塩化物泉・カルシウム塩化物泉など)は、全国的にも数多くあるようですので、気軽に行ってみてはいかがでしょうか。

※温泉には「禁忌症」が、ありますので、他の病気を抱えている方や妊娠中の方などは、注意して下さい。

 

おすすめ温泉地 〜「国民保養温泉地」〜 〜「名湯百選」〜

「国民保養温泉地」について。

国民保養温泉地とは、温泉の公共的利用増進のため、温泉利用の効果が十分期待され、かつ、健全な保養地として活用される温泉地を「温泉法」に基づき、環境大臣が指定するものです。

国民保養温泉地の選定は、概ね以下の基準によって行われており、昭和29年から指定が始まりました。平成20年3月末現在では、全国で91箇所が指定されています。

[1] 温泉の効能、ゆう出量及び温度に関する条件

  • ア 泉効が顕著であること。
  • イ ゆう出量が豊富であること。
  • ウ 利用上適当な温度を有すること。

[2] 温泉地の環境に関する条件

  • ア 環境衛生的条件が良好であること。
  • イ 附近一帯の景観が佳良であること。
  • ウ 温泉気候学的に休養地として適していること。
  • エ 適切な医療施設及び休養施設を有するか又は将来施設し得ること。
  • オ 医学的立場から適正な温泉利用、健康管理について指導を行う顧問医が設置されていること。
  • カ 交通が比較的便利であるか又は便利になる可能性のあること。
  • キ 災害に対し安全であること。

以上、環境省 「温泉の保護と利用」より。

 

「名湯百選」について。

名湯百選とは、NPO法人「健康と温泉フォーラム」が、温泉療法医がすすめる温泉として紹介している温泉です。

 

※「国民保養温泉地」及び、「名湯百選」が、「腰痛に特化」した温泉地であるとういう紹介ではありません。

 

おすすめ温泉地

おすすめ温泉地 〜国民保養温泉地〜 「北海道・東北エリア(青森県 秋田県 岩手県 宮城県 山形県 福島県)」

おすすめ温泉地 〜国民保養温泉地〜 「関東エリア(茨城県 栃木県 群馬県 千葉県 神奈川県)」

おすすめ温泉地 〜国民保養温泉地〜 「中部エリア(新潟県 石川県 富山県 福井県 山梨県 長野県 岐阜県 静岡県 愛知県)」

おすすめ温泉地 〜国民保養温泉地〜 「近畿エリア(三重県 京都府 兵庫県 奈良県 和歌山県)」

おすすめ温泉地 〜国民保養温泉地〜 「中国エリア(鳥取県 島根県 岡山県 広島県 山口県)」

おすすめ温泉地 〜国民保養温泉地〜 「四国エリア(香川県 愛媛県 高知県)」

おすすめ温泉地 〜国民保養温泉地〜 「九州エリア(福岡県 佐賀県 長崎県 熊本県 大分県 鹿児島県)」

 

 

 

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